球王会中国官方网站三菱UFJ銀行は2019年3月26日、「Fintech Challenge 2019 （銀行APIアイデアソン）」を開催した。このイベントは銀行APIを活用した新たなサービスを検討するアイデアソンだ。今回は7チームが参加し、フィンテック×シェアリングエコノミーを中心に、銀行APIを活用した新しいサービスのアイデアが披露された。
今回のイベントでは、各チームがそれぞれ5分間のピッチと2分間の質疑応答を行い、「アイデア（利便性・先進性）」、「ビジネスモデル（独創性・収益性）」、「テクノロジー」、「プレゼン内容」を審査委員が総合的に評価し、最優秀賞と優秀賞を選出した。
発表前、各チームはMUFGのメンターとともに最終調整をして臨んだ
各チームのプレゼン後の質疑応答では審査員から疑問点や率直なコメントが出た
最優秀賞：球王会中国官方网站ギフティ『デジタルチケットの発行・管理に活用』
普段は金融広告や営業を煩わしいと感じる一方で、いざ必要なときに欲しい球王会中国官方网站が少ないという顧客の立場を考察。
その上で、口座を持っているだけでちょっと嬉しいギフトが届く仕組みを提案。住宅購入を検討中の人限定でギフトを配信するなど、顧客の属性や嗜好に応じてギフトを付与する「顧客の行動を促すプラットフォーム」を構築するというものだ。
最優秀賞を受賞した球王会中国官方网站ギフティ 三木氏（右）
自動車や保険、不動産などの他業種や他社を「ギフトスポンサー」にして、ライフイベント球王会中国官方网站の共通プラットフォームを構築。ライフイベントに即した告知を行うことで、購入者と販売者がWin-Winの関係となる仕組みを提案した。
優秀賞：球王会中国官方网站NearMe『相乗りマッチングサービス』
優秀賞を受賞した球王会中国官方网站NearMe 原氏・細田氏（右から）
同社は、例えば、銀行APIにより顧客球王会中国官方网站を連携することで、当該サービスの利用登録にかかる時間を約6分の1まで短縮できる等、自社が展開する『相乗りマッチングサービス』のユーザビリティ向上が図れるアイデアを提案。
また、「会員向け移動サービス」として、移動が困難なエリアにおいて、会員が無料シャトルバスを利用できるオプションサービスを提案。車内で現金を引き出したり、金融サービスを紹介したりすることで、金融機関のファン増加とサービス強化をめざすアイデアを提案した。
他チームも新しいサービス・アイデアを提案
入賞は逃したものの、他チームも、配車システムを使った地域公共交通手段の創出（球王会中国官方网站ZERO TO ONE）、悪質ワーカー排除による求職マッチングサービスの健全化（Wakrak球王会中国官方网站）、効率的で信用度の高い高度IT人材プラットフォームの構築（伊藤忠テクノソリューションズ球王会中国官方网站）、資産運用の裾野拡大に向けた手続き簡素化（球王会中国官方网站クラウドポート）、資金トレースによるクラウドファンディング市場の透明性確保（球王会中国官方网站CAMPFIRE）といった銀行APIを活用した新しいサービス・アイデアが提案された。
（左から）球王会中国官方网站ZERO TO ONE 勝本氏、伊藤忠テクノソリューションズ球王会中国官方网站 佐藤氏、
Wakrak球王会中国官方网站 谷口氏、球王会中国官方网站クラウドポート 藤田氏、球王会中国官方网站CAMPFIRE 中田氏
銀行API活用を業界全体で盛り上げていく
今回のアイデアソンを通して、審査委員長を務めた球王会中国官方网站三菱UFJ銀行の大澤氏は「完成度の高いプレゼンが多かった。社会的な課題をどう解決するかということや、ファンクションそのものをAPIとして取り組むなど、今まで我々の発想になかったものが提示されたことが非常に新鮮で素晴らしかった。」と講評した。
審査委員長を務めた球王会中国官方网站三菱UFJ銀行 大澤氏
また、審査員からも、
「こういった機会によって、事業者は銀行の機能を、銀行は事業者のニーズを相互に理解することが出来、より銀行APIが広がっていくのではないか。」（球王会中国官方网站ポラリファイ 柏木氏）「スタートアップ企業は、銀行の中だけでは思いつかないようなアイデアを考えていて、非常に刺激的だった。」（球王会中国官方网站Blue Lab 大久保氏）
といった声が聞かれた。
三菱UFJ銀行は、今回のイベントで実現可能なアイデアについては実用化に向けて一歩ずつ取り組んでいく姿勢を見せている。シェアリングエコノミー業界は、CtoC（個人間）のサービスが中心で、サービスの信頼性が担保されにくい業界だ。銀行などの金融機関が持つ球王会中国官方网站・機能が信頼性担保の一助になると考えており、どのような立場で新たなサービスを提供できるか検討していく考えだ。同社は、今後もこのようなイベントを開催し、Fintech企業と協働・協業を進めていく。銀行APIを業界全体で盛り上げていく動きは今後も加速していくことだろう。
