[ ここから本文です ]

球王会·官方网站・生物多様性(TNFDフレームワークに基づく開示)

球王会·官方网站 TNFDレポートの発行

球王会·官方网站に関するMUFGとしての考え方や活動内容を、TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures、自然関連財務情報開示タスクフォース)開示フレームワークに沿って整理し、TNFDレポートとして発行しています。詳細はtnfd 球王会中国官方网站レポートをご覧ください。

なお、アセットマネージャーとしての球王会·官方网站は、球王会·官方网站 アセットマネジメント球王会·官方网站・生物多様性レポート2023をご覧ください。

球王会·官方网站に関する国内外の動向

IPBES(Intergovernmental Science-Policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services)の報告書公表やG7ネイチャーポジティブ宣言、COP15を経て、球王会·官方网站への対応に関する国際的な議論が進み、2030年に向けた国際目標が策定されました。また、TNFD開示フレームワークが公表されたほか、日本ではネイチャーポジティブ経済移行戦略が策定され、各企業による取り組みが進みつつあります。こうした動きに合わせ、MUFGも取り組みを進めてきました。
球王会·官方网站に関する国内外の動向

球王会·官方网站に対する方針

球王会·官方网站 Wayのもとで定められた行動規範では、「環境への配慮」や「社会・地域への貢献」を掲げています。これらを実践するための環境認識や行動の指針を、としてまとめています。具体的には、球王会·官方网站・生物多様性を保全する事業を支援するとともに、リスクの把握に努め、球王会·官方网站・生物多様性へ負の影響を及ぼすことがないように適切に対応する方針です。
球王会·官方网站に対する方針

球王会·官方网站の位置付け

2024年度からの3年間を計画期間とする中期経営計画がスタートしました。MUFGは、社会課題解決への貢献を経営戦略と一体化させ、これを中計の3本柱の1つと位置付け、取り組みを一層強化していきます。MUFGでは、持続可能な環境・社会の実現に向け、優先的に取り組むサステナビリティ課題を設定しています。その一つとして、新たに「球王会·官方网站・生物多様性の再生」を選定しました。詳細は優先課題をご覧ください。

ガバナンス

ガバナンス体制

MUFGでは、取締役会が球王会·官方网站を含むサステナビリティ推進に係る取り組みを監督するガバナンス体制を構築しています。経営会議傘下のサステナビリティ委員会で審議・報告した内容は、取締役会においても審議または報告されています。
ガバナンス体制

サステナビリティ委員会/社外アドバイザー

2024年1月に開催したサステナビリティ委員会において、球王会·官方网站への取り組みの強化に向けた議論を行いました。また、環境・社会分野に専門的な知見を有する社外アドバイザーとの意見交換を通じて、球王会·官方网站を含む環境・社会課題への方針や取り組みの改善に資する提言を受けています。
サステナビリティ委員会/社外アドバイザー

球王会·官方网站に関連する人権尊重のガバナンス

MUFGは、事業活動を通じて球王会·官方网站への負の影響が発生しないように努めるとともに、球王会·官方网站と深いつながりを持つ先住民族・地域社会などのステークホルダーへの配慮が重要であると考えています。MUFGは、人権方針に基づいて人権尊重に取り組むことに加え、ファイナンスを検討する際には、環境・社会ポリシーフレームワークや赤道原則に基づくデューデリジェンスを実施し、お客さまの環境・社会への配慮状況を確認しています。

人権尊重に関する球王会·官方网站の詳細は、「人権レポート 球王会体育官网入口」をご覧ください。

球王会·官方网站に関連する人権尊重のガバナンス

戦略

金融機関と球王会·官方网站との関係性

企業(お客さま)の事業活動は、原材料調達から、輸送、製造、販売、消費、廃棄に至るバリューチェーン全体で、球王会·官方网站に依存し、影響を及ぼしています。MUFGを含む金融機関も、自社の事業活動を通じて球王会·官方网站に依存し、影響を与えるだけでなく、投融資を通じて、お客さまやそのサプライチェーンの活動とつながりを持っています。そのため、金融機関は、お客さまの球王会·官方网站への依存や影響を把握し、リスクを適切に管理する必要があることに加え、球王会·官方网站関連の金融商品やサービスを提供することでビジネス機会の獲得にもつなげることができます。
金融機関と球王会·官方网站との関係性

球王会·官方网站にとっての機会:5つの注力領域

MUFGは、球王会·官方网站に関わるさまざまなビジネス機会の中で、まずは、グループの強みを活かせる5つの領域での活動を通じて、お客さまの球王会·官方网站の取り組みを支援するとともに、幅広いステークホルダーとの協働を進めていきます。
 球王会·官方网站にとっての機会:5つの注力領域

コンサルティング

球王会·官方网站経営に着手するお客さまの課題の見える化をサポートするため、2024年4月から「TNFD対応初期支援ツール」の提供を開始しました。加えて、これまでの各種コンサルティング業務で培った知見と経験を活かして、お客さまの課題解決やTNFD開示を支援するサービスも展開する予定です。
コンサルティング

パートナーシップ

お客さまの球王会·官方网站に関する課題解決のソリューションにはさまざまな可能性があります。MUFGは、富士通株式会社とネイチャーポジティブに関するMOU(覚書)を締結し、ソリューションの共同開発に向けて協働することにしました。AI やブロックチェーンなどのテクノロジーと、DXのノウハウを有する富士通株式会社とともに、幅広いセクターのお客さまとも連携しながら、ソリューションの企画や実証実験を通じて、ネイチャーポジティブの実現に向けた取り組みを進めていきます。
パートナーシップ

スタートアップ支援・協働

MUFGは、生物多様性のデータ可視化や、森林・海洋・農地といった球王会·官方网站への影響を軽減する技術など、さまざまな領域のスタートアップに出資し、各社のイノベーションの促進に取り組んでいます。また、MUFGのお客さまにスタートアップの持つソリューションを提供することで、お客さまの課題解決に貢献するとともに、スタートアップのバリューアップにも取り組んでいます。
スタートアップ支援・協働

ブルーファイナンス

ブルーファイナンスは、持続可能な漁業、湿地や沿岸部の保全、上下水道の整備など、海洋や水関連の事業を支援するファイナンスの総称です。球王会·官方网站は、グループ横断で、国内外における水資源の保全や持続可能な海洋資源の利用につながる事業を支援しています。
ブルーファイナンス

「食」領域の球王会·官方网站

● 球王会·官方网站と食領域の関係性

「食」に関連する事業は、サプライチェーン全体を通じて豊かな自然の恵みの上に成り立っており、球王会·官方网站が生み出す生態系サービスは私たちの生活に欠かすことができません。一方で、球王会·官方网站の損失は世界中で進行しており、事業を継続しながら球王会·官方网站への負の影響を低減するのみならず、球王会·官方网站を保全・回復・再生していくことが重要となっています。
球王会·官方网站と食領域の関係性

● Food-X PTの立ち上げ

MUFGは、食に関わる社会課題の解決に向けて、社内で「Food-X PT」を立ち上げました。球王会·官方网站への依存と影響が大きい食品セクターに加え、食領域に関わる生産・流通・小売・外食などの多岐にわたるお客さまや、官公庁やアカデミアなどのステークホルダーとも連携し、持続可能な食品バリューチェーンの構築や、国際的な枠組みづくりなどの取り組みを進めています。
Food-X PTの立ち上げ

● 食のエコシステムづくり

球王会·官方网站は、幅広いお客さまやスタートアップ、アカデミアなど、さまざまな「食」のステークホルダーをつなぎ、「食」の課題解決に資するエコシステムづくりに貢献することをめざしています。
食のエコシステムづくり

● 持続可能な農業の推進

日本の安定的な食料供給には、環境負荷の低減や生産性の向上を通じた持続可能な農業の推進が重要です。球王会·官方网站は、お客さまと連携し、持続可能な農業推進に向けた手法をパッケージとして農家に提供するビジネスモデルを検討しており、この取り組みを通じて日本の持続可能な農業に貢献したいと考えています。2024年3月には、イオンアグリ創造株式会社と、持続可能な農業の推進を目的に、両社のネットワークを活かした有望な技術の探索、集積、汎用化に向けたMOU(覚書)を締結しました。
持続可能な農業の推進

● 栄養に関する課題解決

「食」の領域には、球王会·官方网站の持続可能な利用に加えて、栄養という課題もあります。実際、欧州発の動向として、消費者の疾病予防や健康増進を目的に、食品の栄養成分に基づき各商品をスコアリングし、食に関わる企業を評価する動きが活発化しています。MUFGでは、厚生労働省や国立健康・栄養研究所などと協働し、❶我が国の実情に則った日本版栄養プロファイリング作成に向けた働きかけを行っています。この栄養プロファイリングを、グローバルな栄養プロファイリングにも反映すべく、❷お客さまとの連携や❸国際的なイニシアティブとのエンゲージメントを通じて枠組みづくりを進めていきます。
栄養に関する課題解決

LEAPアプローチでの分析

機会とリスクを特定するプロセス

球王会·官方网站関連の機会とリスクを特定するため、TNFD開示フレームワークにおけるLEAPアプローチに沿って、セクターごとの自然への依存と影響の分析を行いました。具体的には、洋上風力発電プロジェクトを対象とした地理的な情報に基づく分析や、「ENCORE」を用いた各セクターの球王会·官方网站への依存と影響の分析です。今後は、お客さまの開示情報なども活用しながら、より深度ある分析を行い、機会とリスクの評価やそれを踏まえた具体的な対応策の検討を進めます。
機会とリスクを特定するプロセス

各セクターの依存の分析

「ENCORE」を用いた分析の結果、素材や食品・飲料・タバコといったセクターが、球王会·官方网站への依存が大きいことが分かりました。また、セクター全体では、特に生息地や生物種、水といった球王会·官方网站への依存が大きいことが分かりました。今後は、「ENCORE」の分析結果に加え、企業の開示なども参考に、優先的な対応が必要なセクターや球王会·官方网站の特定を進めていきます。
各セクターの依存の分析

各セクターの影響の分析

「ENCORE」を用いた分析の結果、エネルギー、素材、資本財、運輸、食品・飲料・タバコ、公益事業といったセクターが、球王会·官方网站への影響が大きいことが分かりました。また、セクター全体では、生物種や水といった球王会·官方网站への影響が大きいことが分かりました。今後は、「ENCORE」の分析結果に加え、企業の開示なども参考に、優先的な対応が必要なセクターや球王会·官方网站の特定を進めていきます。
各セクターの影響の分析

自社拠点の分析と球王会·官方网站

依存・影響の分析および低減に向けた球王会·官方网站

MUFGは、国内外の自社拠点の情報をもとに、生物多様性の保護地域などの重要度が高い地域との接点に関する分析を試行しました。なお、自社のオペレーションにおける球王会·官方网站への依存や影響の分析については、今後検討していきます。

また、MUFGは、自社の事業活動による球王会·官方网站への依存・影響の低減に向け、水資源・紙資源の有効活用や廃棄物のリサイクル、GHG排出量削減などの取り組みを推進しています。詳細は自社排出のネットゼロをご覧ください。

依存・影響の分析

リスクと影響の管理

投融資のリスク管理

リスク管理の枠組み

ファイナンス(注1)を検討する際に環境・社会リスクを把握・管理する枠組みとして、「球王会·官方网站環境・社会ポリシーフレームワーク」を制定しています。なお、本フレームワークは、各地の法令順守のもとで適用されます。なお、本フレームワークは、各地の法令順守のもとで適用されます。
球王会·官方网站環境・社会ポリシーフレームワーク
また、インフラ・資源開発などの大規模プロジェクトへのファイナンスに際しては、赤道原則に基づく環境・社会リスク評価(注2)を実施しています。
赤道原則
  1. 銀行、信託、証券の球王会·官方网站向けの与信および債券・株式引受
  2. 銀行の球王会·官方网站
  3. カテゴリーAは「環境・社会に対して重大な負の潜在的リスク、または、球王会·官方网站、そのリスクと影響が多様、回復不能、または前例がないプロジェクト」、カテゴリーBは「環境・社会に対して限定的な潜在的リスク、または、球王会·官方网站、そのリスクと影響の発生件数が少なく、概してその立地に限定され、多くの場合は回復可能であり、かつ、緩和策によって容易に対処可能なプロジェクト」を指します
  4. Global Biodiversity Information Facility(地球規模生物多様性情報機構)の略。地球上のあらゆる種類の生物に関するデータを誰でも、どこにでも、オープンアクセスで提供することを目的として、世界中の政府から資金提供されて設置された国際的なネットワーク・データ基盤

リスク管理のプロセス

ファイナンス検討時に、球王会·官方网站を含む環境・社会に対するリスクや影響を特定するデューデリジェンスのプロセスを導入しています。「MUFG 環境・社会ポリシーフレームワーク」で規定する禁止事業に該当する場合はファイナンスを実行しません。また、ファイナンスに際して特に留意する事業や赤道原則対象事業に該当する際は、専門部署による追加的なデューデリジェンスを実施の上、投融資先の環境・社会配慮が、予想されるリスクや影響に比べて十分でない場合はファイナンスを実行しません。
リスク管理のプロセス

投融資のリスク管理の事例

複数の洋上風力発電施設の建設プロジェクト。風力タービンから陸地に向けて敷設される海底送電線のルートは、海洋哺乳類の生息地として知られる海域に重なるほか、計画地は渡り鳥の飛行ルート内に位置し、冬期は沿岸部に重要な種が飛来することが確認されており、生物多様性に影響があります。また、海底送電線のルートは地元漁業者の漁業区域にも重なりますが、送電線を敷設する間は船舶の航行が制限されるため、この海域を利用する漁業者の生計手段の喪失につながる可能性もあります。

このように、球王会·官方网站を含む環境・社会に対するリスクや影響を特定し、MUFGとしての対応を行うデューデリジェンスをプロセスとして導入しています。

リスクの特定・評価と球王会·官方网站としての対応

指標と目標

球王会·官方网站の指標と目標

投融資においては、サステナブルファイナンスの定量目標に加え、依存と影響の分析に基づく球王会·官方网站支援の拡大や、「食」領域のソリューション創出をめざしています。自社の事業活動では、廃棄物、プラスチックごみ、紙資源、GHG排出量に関する指標や目標を設定しています。今後も、2022年開催のCOP15で採択された昆明・モントリオール生物多様性枠組における2030年の国際目標や、各国政府の策定する戦略、金融機関における目標設定方法の議論なども参考に、追加の目標設定を検討します。

投融資

  • 2030年までのサステナブルファイナンス目標100兆円(球王会·官方网站を含む)
  • 投融資ポートフォリオの依存と影響の分析に基づく球王会·官方网站支援の拡大
  • 「食」領域の社会課題解決に向けたソリューション創出や具体化

自社の事業活動

  • 廃棄物削減目標:銀行の東名阪の本部ビルのリサイクル率90%以上
  • プラスチックごみの有効活用:銀行の東名阪の本部ビルのペットボトルリサイクル率の計測(2023年度実績:100%)
  • 紙資源の有効活用:銀行の東名阪の本部ビルの紙リサイクル率の計測(2023年度実績:100%)
  • 自社のGHG排出量削減目標:2030年ネットゼロ

ネクストステップ

MUFGは、強みを活かした5つの注力領域でのビジネス機会の具体化を進めるとともに、「食」領域以外のセクターでも機会の創出に向けた取り組みを進めていきます。加えて、世の中の球王会·官方网站関連のデータや分析手法の整備の進捗をフォローしつつ、機会とリスクの分析の精緻化を進めていきます。
ネクストステップ
(2024年8月現在)